4時間の壁のウソ

「4時間の壁」という言葉があるらしい。

どうやら2010年頃にインターネットスラングでできた言葉らしく、最速到達時間が4時間までなら新幹線(高速鉄道)優位、4時間以上なら航空機優位らしい。

本当だろうか。2010年で新幹線の直通利用でで所要時間が4時間を超すのは、関東〜九州利用くらいしかなかった。しかし、今日では東京〜新函館北斗でも4時間を超すようになったほか、新大阪〜鹿児島中央間も3時間44分と4時間に迫るようになった。

では、これらの線区ではどちらが優位なのだろうか。

京阪神〜鹿児島県間は、開業年である2011年度を除いて新幹線は20%台、2016年度は23%しかシェアがない。京阪神〜熊本県間で新幹線シェア60%超と比べると大違いだ。

また関東南部4県(東京近郊)〜北海道道南(函館)で見ても、2016年度は新幹線シェアが35%しかない。4時間切っていないと言われればそれまでだが、たった4分縮めて3時間58分運転にしたところで、新幹線シェアが40%も増えて航空機に勝つとは思えない。

そう考えると、東京〜広島・福岡や名古屋〜福岡のように定期列車が毎時2本以上あれば、新幹線が最速4時間以内なら新幹線が優位になりそうだ。

しかし、九州新幹線直通列車や北海道新幹線など、定期列車が昼間毎時1本しかないところでは、新幹線が最速4時間では航空機に対して優位にならないように思う。

毎時1本しか直通列車がない場合は、3時間半の壁のような気がする。

(追記 2019/02/05)

再検討した結果、新幹線の所要時間が3時間以内であれば航空機から需要を奪っているが、3時間以上では航空機から鉄道へのシフトはあまり起こらないようだ。

ではなぜ鉄道利用比率が増えるのかというと、おそらく新幹線延伸に伴い鉄道需要自体が増えているからではないだろうか。

つまり、所要時間が3時間以上の場合、鉄道の利便性が最も旅客輸送量が多くなる要因となるから、運転本数が多い方が利用者数は当然増える。だから新幹線の定期列車が終日毎時2本以上なら4時間程度、毎時1本なら3時間30分程度で航空機と鉄道のシェアが拮抗するのではないだろうか。

編集後記
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コメント

  1. ポンタ より:

    ・はじめまして。長文お許しください。えぐい内容ではないですし、仰る通りだと思います。現実的には3.5時間がボーダーだと思います。4時間の壁は、仰せの通り「のぞみ毎時(最低)2本」の他、広島空港の位置(広島まで50分以上・福山まで60分以上)も前提になっていると思います。
    ・逆に言えば、3時間前半までなら新幹線が勝っていますね(例外があるとすれば名古屋-仙台か?)。3時間前半の東京-岡山や名古屋-福岡、大阪-熊本や東京-青森は6割程度ありますね。2時間後半の東京-大阪、大阪-福岡は定義により7割-9割ですね。2時間前半となると新幹線10割(東京-盛岡や神戸-福岡)だったり、9割近く(東京-富山)だったりと。2時間を切ると国内移動として飛行機がやっていけないラインですね(名古屋・仙台-東京や成田などは国際線乗り継ぎしか体をなしていない)。いずれも乗り換えを含みます。
    ・長くなりましたが、4時間の壁一点張りは頂けないですね(もっとも、3時間台と4時間台では印象が違いますが)。

    • 快速++ より:

      コメントありがとうございます。
      補足になりますが、3時間20分~30分程度で向かうことのできる仙台~名古屋間は、2016年度の府県相互間旅客輸送人員表のデータから算出するに、鉄道vs航空シェアは鉄道53.3%と僅差ながらも鉄道が優位なようです。

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